2005年3月11日

ドイツの会社では、6週間つまり30日間の有給休暇をすべて消化することが許されています。むしろ全部消化しないと、上司が組合から怒られるので、休みはきちんと取るように奨励されます。しかもドイツの法定労働時間は週37・5時間ときわめて短いので、少しでも長く働くと、残業がたまります。

残業は代休として、毎年15日間まで取ることが許されています。前の年の残りの休暇も、3月31日までは取ることができます。つまり、年間少なくとも45日間の休暇を取ることができるのです。有給休暇だけでも30日ですから、13年間働くと、390日間つまり1年間は、まるまる休んだ計算になるのです。

これが休暇大国ドイツの実態ですが、中欧・東欧諸国のEU加盟や中国の追い上げで国際競争が激しくなる中、こんなに働かないで経済が成り立っていくのか、いささか心もとないというのが、最近の実感であります。それでもドイツ人たちは、危機感を持って滅私奉公するのではなく、休暇と週末を楽しみにしながら生活しています。